学びのギャラリー

アート・イン・アクション:園での創造的な探究

Pegasus International Preschool で、園児たちが手を動かすアート体験を通して、色・質感・動き・さまざまな創作素材をどのように試していくのかをご紹介します。

園でのアート体験は、子どもたちが色・質感・動き・素材を通してさまざまな考えを探究する機会を与えてくれます。完璧な一枚の絵を仕上げることだけに目を向けるのではなく、子どもたちは絵の具の感触を確かめたり、色がどのように変わるかを観察したり、道具や物が生み出すさまざまな跡を発見したりできます。

シンガポールの園という環境では、手を動かすアート活動が、創造力・コミュニケーション・感覚への気づき・身体の協調を支えてくれます。子どもたちは筆で描いたり、物を絵の具の上で動かしたり、立体作品をつくったり、身近な素材を思いがけない方法で組み合わせたりできます。

このページの写真は、試行錯誤・集中・分かち合う発見の瞬間をとらえています。導きのある創造的な体験を通して、子どもたちは選び、考えを表現する中で自信を育みながら、アートにはさまざまな探究の仕方があることを学んでいきます。

園における「アート・イン・アクション」とは?

アート・イン・アクションとは、子どもたちが創作の過程を主体的に探究することを指します。見本をただ写したり、決められた手順に従ったりするのではありません。むしろ、素材を試し、判断を下し、さまざまな動きや組み合わせを試したときに何が起こるかを観察するよう促されます。

園でのアート体験は、こんなシンプルな問いかけから始まるかもしれません。

シンプルな創作への誘い

  • この物は、どんな跡をつけられるかな?
  • 二つの色が出会うと、どうなるかな?
  • 絵の具の質感を変えるには、どうすればいいかな?
  • 丸い物を、アートの道具として使えるかな?
  • やわらかい素材を、どうつなげば作品になるかな?

こうした問いは、子どもたちが探究者・創作者として参加することを後押しします — 探究型学習がどのように探究を促すかをご覧ください。試し、調整し、話し合う過程は、仕上がった作品と同じくらい価値のあるものです。

写真には、物で描く、色を組み合わせる、やわらかい素材で形をつくるなど、さまざまな創造的体験が写っています。

手を動かす絵づくりで色を探究する

色の探究は、子どもたちが共通点・違い・変化に気づく助けになります。絵づくりの活動の中で、色は薄く広げたとき、隣り合わせに置いたとき、混ぜ合わせたときとで見え方が違うことに気づくかもしれません。

子どもたちは、次のようなことを促されるかもしれません。

子どもたちが色を探究する方法

  • 自分で色を選ぶ。
  • 大きな面に絵の具を広げて動かす。
  • 明るい色と暗い色を比べる。
  • 色が重なると何が起こるかに気づく。
  • 身近な物や経験を使って色を表現する。
  • 友だちと一緒に一つの作品に取り組む。

写真は、絵の具のついた物を紙の上で動かし、そこに残る跡を観察する子どもたちの様子をとらえています。このような活動を通して、子どもたちは自分の動きと面に現れる跡との直接的なつながりを見て取ることができます。

すべての子に同じ絵を描かせようとするのではなく、先生はさまざまなやり方に余地を持たせることができます。強く押す子もいれば、ゆっくり動かす子もいて、いくつもの色を混ぜることに集中する子もいます。

身近な物を創作の道具として使う

園でのアートは、従来の絵筆だけに頼る必要はありません。身近な物を、スタンプ・転がし・型押し・塗り広げ・模様づくりの道具として取り入れることができます。

写真には、子どもたちが丸い物や容器を使って、面の上で絵の具を動かしている様子が写っているようです。このような活動は、子どもたちに次のことを調べるきっかけを与えるかもしれません。

子どもたちが調べること

  • 物の形。
  • どのように動くか。
  • どれくらいの力が必要か。
  • 絵の具の向き。
  • 線・円・広い色面のどれができるか。

変わった道具を使うことで、子どもたちは原因と結果により敏感になります。手の動かし方を変えると結果がどう変わるかを、自分の目で確かめられるのです。

それはまた、素材には一つ以上の使い道があるという考えを強めます。ふだんは遊びや収納に使う物が、創造的な探究の一部になることもあるのです。

絵の具と素材を通した感覚の学び

アートは、とても感覚的な体験になり得ます。子どもたちは、濡れた絵の具のなめらかさ、綿のやわらかさ、紙の抵抗、そして濃い絵の具と薄い絵の具の中で物を動かすときの違いに気づくかもしれません。

感覚を使った探究は、子どもたちが表現の言葉を育み、物の性質にいっそう気づいていくのを支えてくれます。

子どもたちは、こんな言葉を使うかもしれません。

子どもたちが使うかもしれない言葉

  • 濡れている
  • 乾いている
  • やわらかい
  • ふわふわ
  • なめらか
  • べたべた
  • 厚い
  • 軽い
  • 丸い
  • ざらざら

年齢の小さい園児にとっては、感覚での発見が活動の中心になることもあります。自分の考えを詳しく説明できるようになる前に、素材に触れ、動かし、観察することに夢中になるかもしれません。

先生は、言葉を自然に取り入れ、子どもたちに調べるための十分な時間を与えることで、この過程を支えることができます。

微細運動のスキルと協調性を育む

創造的な活動には、手・指・腕のコントロールされた動きが伴うことがよくあります。子どもが筆を握り、物を導き、小さなパーツを付け、素材を並べるとき、彼らは協調の力を練習しているのです。

アート体験は、子どもたちが次の力を育むのを支えるかもしれません。

子どもたちが育む力

  • 目と手の協応。
  • 指の力。
  • コントロールされた手首の動き。
  • 両手を使う左右の協調。
  • 力加減と向きへの気づき。
  • 小さな素材をていねいに配置すること。

写真には、創作の最中に手を伸ばし、押し、導き、物を配置する子どもたちの様子が写っています。こうした動きは、描く・書く・切る・身のまわりのことといった、コントロールを要する他の作業への準備を助けるかもしれません。

ただし、その目的は、すべてのアート活動を形式的な練習に変えることであってはなりません。子どもたちが創造的な体験に集中しているうちに、身体の発達は自然と現れてくるものです。

選び、考えを表現する

アートは、子どもたちに判断の機会を与えます。どの色を使うか、物をどこに置くか、素材を加え続けるかどうかを、自分で決めることができます。

こうした選択は、まだすべてを言葉で説明できないうちから、子どもたちが考えを伝えることを可能にします。

子どもの作品は、いつも見てそれとわかる人物・動物・情景を表す必要はありません。抽象的な跡、混ざり合った色、実験的な並べ方もまた、本物の思考と発見を映し出すことができるのです。

先生は、こう問いかけることで、子どもにその過程を語ってもらうよう促すことができます。

過程について話す

  • 何をつくっているのか、教えてくれる?
  • どの部分から始めたのかな?
  • 物を動かしたとき、何に気づいた?
  • どうやってこの色を選んだの?
  • ほかに何か加えてみたい?

こうした問いかけは、作品が何を意味すべきかを決めつけることなく、関心を示すものです。

協働のアートと社会性の学び

創造的な体験には、一人で取り組むものもあれば、子どもたちが場所・道具・素材を分かち合うものもあります。

ギャラリーには、大きな絵の面で子どもたちが並んで取り組んでいるように見える瞬間も含まれています。協働のアートは、子どもたちが次のことを練習する助けになります。

分かち合う創作での社会的スキル

  • 共有の素材が使えるようになるまで待つこと。
  • 友だちが何をしているかを観察すること。
  • みんなの作品に貢献すること。
  • ほかの子の作業スペースを尊重すること。
  • 発見を分かち合うこと。
  • ちょっとした意見の食い違いを解決すること。

分かち合う作品は、いろいろな子が跡や色を加えるにつれて、絶えず変わっていくかもしれません。これは、自分一人の作品よりも大きな何かに貢献する経験を、子どもたちに与えてくれます。

先生は、それぞれの子の貢献がはっきり見える形を保ちながら、協力を導くことができます。

アートと遊びを通した学びをつなげる

遊びを通した学びは、子どもたちが主体的な参加を通して探究することを促します。子どもたちは選び、考えを試し、行動を調整できるので、アートはこの考え方に自然に溶け込みます — 私たちの遊びを通した学びのアプローチをご覧ください

たとえば、子どもが物を絵の具の中で動かすとき、その体験には創造力・身体の協調・感覚での発見・初期の科学的な思考が同時に含まれているかもしれません。

子どもは、言葉で、あるいは行動を通して、こう問いかけているかもしれません。

遊びを通した問い

  • もっと強く押すと、どうなるかな?
  • 色は、もっと広がるかな?
  • 同じ跡を、もう一度つけられるかな?
  • 別の色を使ったら、どうなるかな?
  • もっと広い面を、どうやって埋められるかな?

活動は遊び心にあふれたままですが、試行錯誤を通して意味のある学びが起きているのです。

レッジョ・エミリアに着想を得た環境の中でのアート

レッジョ・エミリアに着想を得たアプローチでは、子どもたちは多様な方法で考えを表現できる、有能な伝え手として認められます — 私たちのレッジョ・エミリアに着想を得たアプローチについてご覧ください。話し言葉は、コミュニケーションの一つの形にすぎません。描くこと、絵の具を使うこと、動き、構成、造形、そしてごっこ遊びもまた、子どもたちが自分の思考を表すのを助けます。

この考えは、子どもたちが探究し伝え合うために使う数多くの「言葉」と結びつけて語られることがあります。

そのため、アートの素材は、たまの工作の授業のための道具としてだけ扱われるのではありません。それらは、探究・記録・振り返りのための道具にもなり得るのです。

先生は、思慮深く整えた素材を用意し、子どもたちがそれをどう使うかを観察することができます。色・動き・質感への子どもの関心は、次のようなさらなる体験へとつながるかもしれません。

関心が向かう先

  • 新しい色合いを混ぜること。
  • 模様を調べること。
  • さまざまな面に描くこと。
  • 立体的な形をつくること。
  • アートを物語や自然のテーマと結びつけること。
  • 以前の作品をもう一度見直すこと。

学びは、一つの活動が終わった時点で完結するのではなく、時間をかけて発展していくかもしれません。

創造的な探究における先生の役割

先生は、あらゆる決定を管理することなく、園でのアートを支えます。その役割には、適した素材を用意すること、安全を確保すること、そして子どもたちが自分のしていることをより深く考えられるよう助けることが含まれるかもしれません。

先生は、次のような方法で探究を導くことができます。

先生が探究を導く方法

  • なじみのない素材を安全に使う方法を実演する。
  • 選びやすい、ほどよい数の選択肢を提示する。
  • 関連する言葉を取り入れる。
  • 子どもの行動と関心を観察する。
  • 答えの決まっていない問いを投げかける。
  • 子どもが共有の素材を扱えるよう手助けする。
  • 言葉や過程の各段階を記録する。
  • 子どもがある考えを見直すよう促す。

写真には、子どもたちが道具や素材を主体的に扱い続ける一方で、大人が支えを提供する様子が写っています。

このバランスが大切です。子どもたちは必要なときに助けを受けますが、同時に、答えをすべて与えられたり、同じ見本を再現するよう指示されたりするのではなく、試すための余地も持っているのです。

創造的な構成と立体アート

アートは、絵の具と紙に限られるものではありません。立体的な構成は、子どもたちが形・かたち・バランス、そしてさまざまな素材のつなぎ方を探究することを可能にします。

ギャラリーに写るやわらかい羊の作品は、身近な素材を組み合わせることで、それとわかる形をつくり出せることを示しています。子どもたちは、平面の形と質感のある素材がどのように組み合わさるかを探究できます。

構成の活動には、次のようなものがあります。

構成の活動

  • 適したパーツを選ぶこと。
  • 各部分を並べること。
  • 素材をつなぐこと。
  • 大きさや位置を比べること。
  • 対称に気づくこと。
  • 動物や物の特徴について話し合うこと。

大人が用意した見本を使う場合でも、子どもたちには選択を加えたり、過程の適した部分を扱ったりする機会が、なお与えられるべきです。

家庭でアートの探究を続ける

保護者は、複雑なアートセットを買わなくても、家庭で創造力を後押しできます。シンプルな素材と、探究するための十分な時間のほうが、きっちり組み立てられた工作キットよりも役に立つことがよくあります。

ご家庭では、こんなものを用意してみてはいかがでしょうか。

ご家庭で用意できるシンプルなアート素材
  • 水で洗える絵の具。
  • 大きな紙。
  • 段ボール。
  • スポンジ。
  • 綿。
  • 再利用できる容器。
  • 安全な自然素材。
  • クレヨンやチョーク。
  • 子どもに安全なのり。

保護者は、汚れても大丈夫な面に少しの素材を置き、子どもがそれをどう使うかを自分で決められるようにできます。

役立つ問いかけには、次のようなものがあります。

家庭で尋ねたい問い

  • 何に気づいた?
  • その跡は、どうやってつけたの?
  • 次は何を試してみたい?
  • どの素材が、さわると違う感じがする?
  • あなたの作品について、教えてくれる?

すぐに「これは何?」と尋ねるのは、避けたほうがよいでしょう。作品によっては、特定の物を表すというより、色・動き・質感に焦点を当てていることもあるからです。

その代わりに、保護者は過程に関心を示し、子どもが自分なりのやり方で作品を語れるようにしてあげられます。Pegasus の園カリキュラムをご覧いただくと、創造的な体験が日々の学びの一部としてどのように取り入れられているかがわかります。

動き出す創造力

フォトギャラリー

下のギャラリーには、子どもたちが絵の具・色・動き・創作素材を試す瞬間を収めています。写真は、一人での集中、大人に支えられた探究、協働での絵づくり、そしてさまざまな道具や質感を使った立体制作の様子を映し出しています。

よくある質問

よくあるご質問

子どもたちは園のアート活動から何を学びますか?

園のアート活動は、創造力・微細運動の協調・感覚への気づき・意思決定・コミュニケーションを支えるかもしれません。子どもたちはまた、手を動かす試行錯誤を通して、色・形・質感・動き・原因と結果について学ぶことができます。

園児にとってのプロセス・アートとは何ですか?

プロセス・アートは、すべての子に同じ仕上がりの品をつくらせるのではなく、探究に焦点を当てます。子どもたちは、素材を試し、選び、跡・形・質感を生み出すさまざまな方法を見つけるよう促されます。

アートは、遊びを通した学びをどのように支えますか?

アートは、子どもたちが行動を通して考えを試すことを可能にし、遊びを通した学びを支えます。子どもたちは色を混ぜ、道具を動かし、素材を並べ、活動中に観察したことに基づいてやり方を変えていきます。

アートは、レッジョ・エミリアのアプローチとどのようにつながっていますか?

レッジョ・エミリアに着想を得たアプローチは、アートを、子どもたちが考えを伝え探究する数多くの方法の一つとして認めます。絵の具・描画・構成、そしてその他の創作素材は、子どもたちが観察・疑問・経験を表すのを助けてくれます。

保護者は、家庭でどのように創造力を後押しできますか?

保護者は、紙・水で洗える絵の具・クレヨン・段ボール・再利用できる物といった、答えの決まっていないシンプルな素材を用意できます。子どもに選ばせ、過程について問いかけることは、特定の仕上がりを期待するよりも役に立つことがあります。

ぜひご自身の目で

動き出す創造的な学びをご覧ください

保護者の皆さまは、Pegasus International Preschool の探究型・遊びを通した・レッジョ・エミリアに着想を得たカリキュラムの中で、創造的な体験がどのように取り入れられているかをより詳しく知ることができます。ぜひ園にお越しいただき、学びの環境をご覧になり、お子さまの年齢に合ったプログラムについてスタッフとお話しください。

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